解決事例の記載について

法律事務所における過去の解決事例というものは、守秘義務の観点から、書ける範囲に限度があります。また、依頼者からすれば、プライバシーに属する情報、忘れたい記憶であることも多いと思いますし、不必要に蒸し返すようなことをするべきではないという意味では、相手方に対する配慮も必要です。

そのため、どこの誰の件であるということが分かってしまうような書き方はできませんが、書ける範囲で、解決事例を掲載します。

労働事件（労働者側）

不当解雇、雇止め

不当解雇や雇止めの相談は、多数の対応実績がありますが、当方の主張が裁判所に受け入れられたことによって、労働者の地位確認（復職）が認められたこともあります。
また、退職合意をする代わりに、給料の数ヶ月分相当から１年分程度の解決金を受け取るといったことは、多数の対応があります（同時に、未払い残業代請求や慰謝料の支払いを受けたケースも多いところです。）
解雇の無効が認められた場合には、争っている期間中の未払賃金も遡って請求することができますので、解決金は大きなものになってきます（例えば、４月に不当解雇を受けて、５月に法的手続を取り、７月頃に解雇無効の判断が出たとすると、遡って４月からの未払給与を支払うべきという話になります）。

会社による退職強要によって、退職合意書を作成していたという件でも、退職合意は無効であると認められた件もあります。

退職関係の相談では、会社側から不当に威迫的な態度を取られているものの、相談者ご自身でも会社との話し合いはできているという場合には、退職金などの退職条件について助言をして、退職合意書の作成を引き受けるといった裏方的な対応もしております。

残業代請求

残業代請求では、法的手続によって未払残業代を請求した結果、数百万円の残業代が支払われた件が複数あります。

会社との契約内容や給与明細、就業規則などを詳しく確認することで、固定残業代の取り扱いがそもそも無効であることを主張して、認められたことも複数あります。
求人票や応募のときには、「月給３０万円」と表示されていたのに、入社してみたら、「基本給１６万円、固定残業代１４万円」とされていて、残業代が全く払われなかったというような相談が一つの典型です。
固定残業代の扱いがそもそも無効であるとなった場合には、固定残業代となっていた金額が、すべて基本給として認定されることになり、それをもとにして残業代を計算することになりますので、多額の残業代が認められることになります。

退職代行

退職代行の相談も、複数の対応実績があります。
パワハラ等により、精神的に参ってしまっていて、退職届を出すことが自分では難しいという場合には、お気軽にご相談ください。有給休暇の消化などもあわせて対応いたします。
また、退職代行のご相談から、詳しくお話を伺うことで、残業代請求、慰謝料請求などもできることが分かることが多いです。

債務整理

自己破産、個人再生、任意整理について、それぞれ多数の対応実績があります。

一番、対応件数があるものは、破産手続です。これは、資産が少ない状態で債務整理をする場合には、きちんと裁判所に説明して、手続を取れば、破産手続が最もデメリットがない（債務がなくなる）手続であるためです。

ギャンブルによる浪費などの免責不許可事由がある場合にも、破産手続の申立てのなかで、適正な説明をしていくことで、きちんと免責が認められたことも複数あります。

破産手続については、破産管財人として選任されて、手続に対応したことも複数件あります。

他方で、自宅の不動産を所有していて、今後の生活のためには、不動産を保持し続けることが必要である、住宅ローンは支払い続けたいという方などには、個人再生手続を案内して、対応しています。

被害回収

詐欺被害、投資被害や交通事故などの被害に遭われた方の損害賠償請求について、対応実績があります。

そのなかには、被害後、相手方は破産手続を取ってしまったものの、その後も裁判手続を続けて、依頼者の詐欺被害については非免責債権であることが裁判所に認められたことによって、被害弁償を受けられるようになったという件もあります。

離婚

離婚を求める側、離婚を求められる側について、それぞれ複数の対応実績があります。

どちらかといえば、離婚を求める側のご相談を受けることが多く、当事者間での話合いが難しくなってしまった件について、相手方と話し合いをして、離婚条件（養育費、面会交流等）について取り決めをしております。

話し合いができない件については、離婚調停、離婚訴訟の対応をしております。

離婚を求められる側についても、相手方の側に離婚原因がある場合（例えば、不貞行為をしていたなど）について、離婚が認められる場合には該当しないことを主張立証した結果、相手方が離婚訴訟を取り下げたという件もあります。

相続、遺言

遺産分割の話合い、遺産分割調停、遺言書作成について、複数の対応実績があります。